ウォーターフットプリントの時代来る!

ウォーターフットプリントって、ご存知ですか。
ウォーターフットプリント(WF)とは、製品の原材料調達から、生産、破棄、
リサイクルまで、ライフサイクル全体の水使用量を算出し、水資源への負荷を
定量化する「ものさし」です。
世界中で水問題が深刻化するにつれて、WFへの注目は高まっています。
欧州や米国のグローバル企業は相次いで製品のWFを公表し、サプライヤーにも
WFへの取り組みを求めるようになっています。
すでに欧州ではWFがグリーン購入の基準の一つになりつつあります。
東京都市大学環境学部の伊坪徳宏教授の研究室は、2010年、WF算出に必要な
水消費原単位を日本で初めてデータベース化しました。
農作物・紙・工業製品など約4000商品の水使用量と消費量の原単位をまとめ、
無料で公開しています。
(伊坪徳宏:東京首都大学環境学部教授)
たとえば、紅茶一杯180ccのウォーターフットプリントはどのくらいだと思いますか?

たとえば、紅茶一杯180ccのウォーターフットプリントはどのくらいだと思いますか?
紅茶の栽培から加工、抽出、廃棄までと、ミルクやマドラーなど付属品すべての水消費量が
反映された紅茶のWFは、17600cc。
反映された紅茶のWFは、17600cc。
私たちが何気なく飲む紅茶には、その約100倍の水が使われているのです。
WFは、企業の環境部門に関わる指標で、経営そのものには関係ない、と思われがちですが、
WFは、企業の環境部門に関わる指標で、経営そのものには関係ない、と思われがちですが、
伊坪教授は「経営そのものに関わる重要な指標」だと強調しています。
まず、自社の製品が水リスクが少ないと公表することで、競争力を高めることができます。
また、機関投資家の中には、水使用量の実態を開示を求め、それを投資判断の基準にする
まず、自社の製品が水リスクが少ないと公表することで、競争力を高めることができます。
また、機関投資家の中には、水使用量の実態を開示を求め、それを投資判断の基準にする
ところも現れました。
アメリカでも、ウォルマートはサプライヤーに製品の水を含めた「環境フットプリント」(EFP)の
開示を求めています。他にもネスレ、コカ・コーラ、ユニリーバなど、グローバル企業が
続々EFP,WFへの対応を強めています。
ウォーターフットプリントは、現在ビジネスの機会を左右する存在になっています。
では日本での対応はどうなのでしょうか?
では日本での対応はどうなのでしょうか?
喜ばしいことに、最近、日本でもWFを活用する企業が着実に増えています。
例えば東芝は、2012年に洗濯乾燥機や冷蔵庫のWFを業界に先駆けて公開しました。
例えば東芝は、2012年に洗濯乾燥機や冷蔵庫のWFを業界に先駆けて公開しました。
資生堂も、クレンジング材が不要な化粧下地「フルメークウォッシャブルベース」の
PRにWFを活用しています。この商品は従来の化粧行為と比べて、1.6リットル減らせると
算出しています。
しかし、全体としては、まだその名前さえ国内では知られていません。
ウォーターフットプリント。
しかし、全体としては、まだその名前さえ国内では知られていません。
ウォーターフットプリント。
この耳慣れない新しい指標が、ISOのように必須となる企業部門も出てくるかもしれません。
御社の対応は如何ですか?
御社の対応は如何ですか?
- 2014.07.22 Tuesday
- 18:05
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